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Author:tabito
国内旅行業務取扱主任者、一般旅行業務取扱主任者の資格を取得。全国47都道府県、世界約30ヶ国を旅する。日本の鉄道全線踏破を目標としているが、相次ぐ新線開業に加え、多忙につき足踏み状態。



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熱海温泉♪
熱海城


京都11:39(こだま536号)14:32熱海
熱海駅15:00(東海バス)15:12熱海後楽園17:35(伊豆箱根バス)17:42熱海駅

 年の瀬の12月30日に東海道新幹線「こだま536号」で熱海駅に降り立つ。年末の帰省ラッシュの時期であるが、「のぞみ」に自由席が設定された影響で「ひかり」や「こだま」にの自由席には空席が目立つ。京都から乗車したときは数える程の乗客しかなく、静岡でやや乗車率が高まった程度だ。熱海での下車客もそれほど多くはなく、かつては新婚旅行の定番だった熱海も寂れたものだ・・・と思っていたら、改札口には大勢の人だかり。観光客の激減で廃業するホテルが多いと聞いたが、老舗のブランドはまだまだ顕在か。

 熱海は伊豆観光の入口としては有名であるが、温泉以外にこれといって観光施設が見当たらない。「MOA美術館」ぐらいなら名前を聞いたことがあったが、年末年始は休館するとのこと。折角、熱海に来たのに温泉だけでは面白くないなと思案するうち、後楽園の存在に気づいたので出掛けてみることにした。後楽園といえば東京ドームのある後楽園遊園地か日本三大庭園の岡山の後楽園であるが、熱海にも後楽園があることは神奈川出身であったため知識はあった。しかし、熱海の後楽園が如何なるところかは今までに気にも留めなかったのだ。

 駅のコインロッカーに荷物を預けて駅前のバスターミナルへ。後楽園へは20分間隔で東海バスと伊豆箱根鉄道バスが運行されており、かなり足場はよさそうだ。14時40分発の東海バスに運良く間に合う。

 バスは出発するとすぐに海岸線沿いの道路をの走り、右手に尾崎紅葉の「金色夜叉」の主人公貫一とお宮の別れの場面に使われたことによって有名となった熱海海岸が広がる。お宮の松も健在であるが、初代のお宮の松は枯れて切り株しか残っておらず、現在は2代目とのこと。「貫一とお宮」の銅像も立っている。

 熱海港で初島への連絡船に乗り継ぐ人が大量に下車して、終点の後楽園まで乗り通したのは私を含めて3人だけであった。熱海駅からの所要時間は12分程度。

 さて、気になる後楽園は温泉設備のあるホテルと小さな遊園地があるだけであったが、ここからロープウェイが運行されている。事前にインターネットで出力した割引券を用意しておいたので、ロープウェイの往復券と山頂駅に併設されている「熱海秘宝館」のセット券1,800円が1,500円になる。最近はインターネットで割引券を入手できる施設が多いので、事前チェックは必須だ。

 ちょうど15時発のロープウェイに乗車して、山頂駅へ向かう。ロープウェイからも熱海の温泉街を一望でき、まずまずの眺めだ。山頂まではわずかに3分程度で着いてしまう。まずは山頂駅に近い「あいじょう岬」へ。変わった地名と思いきや、山頂駅の展望台に錠前を掛けるコーナーがあり、恋人同士が永遠の愛を誓って錠を掛けるというありきたりなパターン。「あいじょう岬」を漢字に直せば「愛錠岬」になる。いずれにしても一人旅には無関係なので、先へ進む。

 目的は山頂駅に近い熱海城だ。日本史は比較的得意な方であったが、熱海城なんて初めて聞いた。そんなお城があったかしらと調べてみれば昭和34年に築城とのこと。昭和34年って戦後じゃないかとツッコミを入れたくなるが、戦国時代に熱海城を築くことができなかった思いを現代に実現したというこじつけで、要は観光設備に乏しい熱海にスポットを当てるための奇策だ。

 これまたインターネットの割引券で1,100円の入館券が1,000に割り引かれて熱海城内へ。城内は概ね博物館の装いで武具や甲冑、刀や鉄砲などが陳列されてある。エレベーターで6階に上がれば、熱海市街はもちろん、初島や大島を見渡せるまずまずのロケーションだ。まあ、ここまではよかったのであるが、5階へ降りれば日本画展、4階は世界遺産のパネル展と段々と趣向が無関係な方向に進んでいく。極めつけは地下1階の18歳未満の入場制限コーナーで江戸時代の浮世絵の複製画が並んでいる。浮世絵といっても、風景画ではなく寛政の改革で取り締まりの対象となった春本の類で、男女の生々しい姿が描かれている。葛飾北斎などの著名な画家がかなり手掛けており、意外性に驚く。いつの時代でもこの手の作品は売れるようだ。

 熱海城に隣接している「熱海人形美術館」は一転してメルヘンチックな世界。フランス人形が所狭しと並べられており、細部にまでこだわりをみせたドールハウスは芸術作品だ。

 さて、ロープウェイの山頂駅へ戻って「熱海秘宝館」を見学。18歳未満の入場が制限されているので、それなりのあやしい施設だと思っていたが、正にその通りであった。やたらと性器や女性の裸体を強調したようなものが多く、温泉場にありがちな施設。マリリンモンローの蝋人形があり、ハンドルを回して風を起こしてスカートをめくったり、蝋人形の女性が露天風呂に入っているところを覗くような具合だ。浦島太郎と一寸法師の物語を改変してシアター風にアレンジしているコーナーもあったが、出来損ないのアダルトビデオを見せられている気分。一方の来場客は男連中がグループでと思いきや、意外にカップルが多いので、一人でこんな施設へ来ている私が変態のような気がする。さっさと退散してロープウェイで下山し、バスに乗り継いで熱海駅へ戻る。

 コインロッカーの荷物を回収して、熱海駅から徒歩10分程のホテル池田へ向かった。ここが今宵の宿であり、家族との合流場所。荷物を部屋に置いて風呂へ出掛ければ、ライトアップのされた熱海城を眺めるロケーションの露天風呂であった。ただし、浴場が少々小ぶりなのが物足りない。温泉は見た目は透明であるが、海辺に近い温泉だけあって、温泉には塩分が含まれている。口に含むと塩辛さがあった。考えてみれば、今まで伊豆や湯河原の温泉には入ったことがあったが、熱海の温泉は初めて。実家から近すぎてなかなか出掛ける機会がなかったが、日本を代表する温泉に入ったことでとりあえずは満足だ。夕食は舟盛りの刺身と合成であったが、飲み物やご飯を注文しても一向に運んで来る様子はなく、従業員の手際の悪さが減点材料。焼酎の梅割りを注文したら、散々待たされた挙句、売店から焼酎のボトルとお土産用の梅干しのパックを持って来る有様。おまけにこちらが催促しなければグラスを持って来ないのだから呆れたものだ。こんな調子だから熱海は敬遠されるのではないだろうか・・・熱海温泉の衰退の原因を垣間見た気がした。

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テーマ:温泉旅行 - ジャンル:旅行





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